こころが痛くてたまらないから攻撃する?!

前に「認知不協和」の例を「認知のずれが大きくなりすぎて他人とコミュニケーションがとれない、不協和状態になりやすい」と書きました。

【参考】認知のずれは本来は問題解決の機会だけど・・

実は「ろう文化論」を論じる前に「認知不協和」で考えないといけない話があります。

本来ならこちらを先に書くべきでしたね。ごめんなさい。

これは「個人の性格の問題」と片付けられやすいのですが、実際は異なります。

現在の難聴・聴覚障害で起こる問題の多くがこころと感情の問題が「壁」になっています。

現在、私の難聴メンタルコーチでは大きくわけて、自己肯定感の回復および感情の問題の解決と支援、健聴者と適切な人間関係を築くためのコミュニケーション技法とその考え方を提案しています。

これは現在の福祉制度や教育制度だけでの対処は限界もあり、個人の努力や頑張りが、堂々巡りで解決できなかった人が多いのが現実です。福祉制度の充実を待っていても、自ら動かない限り、何も変わりません。

他にも絶望感や自殺願望があったりするなどの例もありますが、いずれも「心にトゲが刺さっている」から痛くてたまらない状態です。

セッションをお受けになる方のそれぞれの「心に刺さったとげ」の状況に応じた適切な対処が必要で、適切にセッションを継続して、改善される前とされた後の違いを見ると、個人での頑張りと努力だけでは限界もあり、わかる人に教えてもらうことが必要になります。

わたしが、まだ難聴メンタルコーチを始めていなかった2006年頃のことです。

わたしがネット上の掲示板で「相手に伝わらなかったら、相手には存在しないのと同じだから、わかるように説明する必要もある」と単なるプレゼンテーション技法から見た話を述べただけで、「自分が劣っている」と言われたと思い込み、火がついたように攻撃してくる人達がいました。

わたしは書いた話はあくまでも1つの意見であり、特定の人を貶めるような意図はまったくないことを説明しましたが、顔と名前がわからないのを良いことに、話とはまったく関係の無い人格攻撃や私の私生活まで非難してきました。

その意見に同調してあわせる人も多くいて、「わたしはこう思う」だけの話にそこまで言われなければならないのかと、げんなりしました。

厳しい事を書きますが、匿名で不平不満を書いて、前向きになる人はいません。

同時に人間は劣等感が強くなると、物事を0か100または白か黒かで考えがちな傾向があること、無意識に殻に閉じこもった自分を守るために攻撃的になることを痛感しました。

どんな人かわからないし、攻撃される可能性があるなら、一切かかわらない方が賢明ということにもなります。

わたしはそれ以降、インターネット上の掲示板での難聴・聴覚障害者関係の匿名相談や無料相談には一切関わらないことにしました。

現在、インターネット上の掲示板にある無料相談掲示板などの情報はほとんどが「無責任な話」になっています。

匿名の回答は一般的な事しか書かれておらず、中には明らかに不適切な回答もあります。

難聴になった方が見て、参考になるものを見つけるのは検索しても見つけるのは困難です。

結果として「認知不協和」を広げるような話がさらに広がっているのではないかと思います。

私も遭遇したのですが、聴覚障害者の採用はもうしたくないという話もありました。

ある会社の人事担当の相談で教えられたのですが、過去に会社で攻撃的な性格だったり、人間関係でもめたり、ごねられたことでうんざりしたといいます。その内容を知り驚愕しました。

「なんてことを…」

そう、わたしがネットで経験したのと同じ事でした。

Aさんの話もそうですが、このように健聴者の方が難聴・聴覚障害者に接した結果、腫れ物にさわるような対応や反感をもつようになった話が多くあります。

いずれもこのようなことから起こっています。

双方にとって不幸なことですが、距離を置かれてしまうのも当事者が気付かない、こうした攻撃的な行動の原因がどこからから来ているか、気づかない、気づいても自分ではどうしたらいいか、わからないこともあるのが実情です。

わたしにも相談がありましたが、いたずらに「権利」を振り回す人達がいることが問題だと思います。

わたしもかつては「認知不協和」を抱えていたのでその状態は100%ではないけれど、よくわかります。

難聴メンタルコーチでそこから抜け出すためのお手伝いをさせていただいていますが、そこで気づいたのは独力での頑張りや努力すれば抜け出せるかと言えば、残念ながら時間がかかりすぎてしまうのが現実です。

しかし、当事者個人が感情の問題などに自ら気づき、そこから抜け出すために適切なコーチをわかる人から受けることで抜け出すことはできます。

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    難聴・聴覚障害のコミュニケーションと心理状態について、日本でも数少ない当事者の専門家。専門家でも難しい「難聴である自身の自己肯定感の低さ」などメンタル問題を頑張らないで解決できる技法をコーチしています。日本各地からセッションを受けに来る方も多数。手話も学習中。

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